コロナ見舞金の仕訳と勘定科目

新型コロナウィルスに関連して従業員に支給する見舞金は、一定の条件を満たすと非課税所得になります。この場合、源泉徴収する必要はなく、福利厚生費として経理できます。条件を満たさない場合は、給与手当や役員賞与として仕訳し、源泉徴収が必要になります。

コロナ見舞金が非課税所得になる3つの条件

コロナ見舞金は次の3つの条件を満たすと所得税が非課税になります。

条件1 心身又は資産に加えられた損害につき支払を受けるものであること

「心身又は資産に加えられた損害につき支払を受けるもの」とは、例えば次のような見舞金が含まれます。

(1) 従業員やその親族が新型コロナウィルスに感染したために支払を受ける

(2) 緊急事態宣言下で事業の継続が求められる事業者の従業員のうち、感染の可能性が高い業務に従事している者、または、緊急事態宣言前と比較して相当程度心身に負担がかかっている者が支払を受ける(「事業の継続が求められる事業者」については『新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(令和2年3月28日新型コロナウイルス感染症対策本部決定)』p.36-37参照)

(3) 従業員やその親族が新型コロナウィルスに感染するなどして、所有する資産を廃棄せざるを得なかったために支払を受ける(例えば、従業員の所有物がコロナで汚染された可能性があり、除菌が困難な状況にあったため廃棄したなど)

条件2 支給額が社会通念上相当であること

「社会通念上相当」であるかどうかについては、次のポイントを考慮して判断します。

(1) 見舞金の支給額が、従業員ごとに新型コロナウィルスに感染する可能性や感染した事実に基づいた金額となっており、そのことが慶弔規程等において明らかにされているかどうか

(2) 見舞金の支給額が、慶弔規程等や過去の取扱いを考慮して相当と認められるものであるかどうか

条件3 役務の対価たる性質を有していないこと

例えば、次のようなケースは役務の対価たる性質を有しているので、「役務の対価たる性質を有していないこと」には該当しません。

(1) 本来受けるべき給与等の額を減額した上で、それに相当する額を支給するもの
(2) 感染の可能性の程度等にかかわらず使用人等に一律に支給するもの
(3) 感染の可能性の程度等が同じと認められる使用人等のうち特定の者にのみ支給するもの
(4) 支給額が通常の給与等の額の多寡に応じて決定されるもの

(参考)新型コロナウイルス感染症に関連して使用人等が使用者から支給を受ける見舞金の所得税の取扱いについて(法令解釈通達)

コロナ見舞金の勘定科目と仕訳

非課税所得に該当する場合

上記の3つの条件を満たす場合、コロナ見舞金は非課税所得として処理します。

コロナ見舞金が非課税所得に該当する場合、給与手当として源泉徴収する必要はなく、勘定科目は「福利厚生費」として経理できます。

コロナ見舞金として10万円を支給し、それが非課税所得に該当する場合の仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額摘要
福利厚生費100,000円預金100,000円コロナ見舞金(非課税所得)

課税所得に該当する場合

上記の3つの条件を満たさない場合、コロナ見舞金は非課税所得には該当せず、課税所得として処理します。

コロナ見舞金が非課税所得に該当しない場合、勘定科目は支給する相手が従業員の場合は「給与手当」、役員の場合は「役員賞与」として経理します。

課税所得に該当する場合は源泉徴収する必要がありますが、臨時的に支給される見舞金には労働保険料や社会保険料はかかりません。

支給額のうち一部分のみが見舞金の条件に該当する場合、該当部分を非課税所得として、残りの部分を課税所得として処理することになります。

例えば、見舞金として30万円を支給したケースで、慶弔規程においてコロナ感染リスクのある業務に従事する従業員に対する見舞金として10万円を支給する規程となっている場合、10万円は「福利厚生費」として、残りの20万円は「給与手当」として処理します。

コロナ見舞金として30万円を従業員に支給し、そのうち10万円が非課税所得の条件に該当し、残額の20万円が課税所得に該当する場合の仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額摘要
福利厚生費100,000円預金100,000円コロナ見舞金(非課税所得)
給与手当200,000円預金200,000円コロナ見舞金(課税所得)

役員に支給する場合は「役員賞与」として経理します。コロナ見舞金として30万円を役員に支給し、そのうち10万円が非課税所得の条件に該当し、残額の20万円が課税所得に該当する場合の仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額摘要
福利厚生費100,000円預金100,000円コロナ見舞金(非課税所得)
役員賞与200,000円預金200,000円コロナ見舞金(課税所得)

コロナ見舞金の源泉徴収

コロナ見舞金が非課税所得に該当する場合は、源泉徴収は必要ありません。課税所得に該当する場合は、給与手当・役員賞与として経理することになるので源泉徴収が必要です。

コロナ見舞金の労働保険料、社会保険料

臨時的に支給されるコロナ見舞金には、労働保険料や社会保険料はかかりません。課税所得、非課税所得どちらに該当する場合でも同じです。

コロナ見舞金の消費税

見舞金は不課税取引に該当するので、消費税は課税されません。課税所得、非課税所得どちらに該当する場合でも同じです。

※当サイトはあくまで一般的な情報をご紹介しているものとなります。内容に誤りがある可能性もございますので、確定申告など個別具体的な納税については必ずお近くの税理士や税務署にご相談ください。

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