敷金の勘定科目と仕訳
賃貸物件を借りたときに支払う敷金の勘定科目は「敷金・保証金」になります。
敷金を支払ったタイミングで「敷金・保証金」として資産に計上しておきます。
事業用口座から敷金を支払った場合の仕訳例
敷金10万円を支払った場合の仕訳です。事業用口座から支払ったとします。
日付 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
1/1 | 敷金・保証金 100,000円 | 普通預金 100,000円 | 賃貸物件の敷金 |
敷金なので、借方の勘定科目は「敷金・保証金」になります。
事業用口座からの支払いなので、貸方の勘定科目は「普通預金」になります。
敷金から原状回復費用を支払い、余った敷金が返還された場合の仕訳
退去時に敷金から差し引かれる原状回復費用は「修繕費」として経費に計上できます。
原状回復費用を差し引いて返還された敷金についても仕訳に記載します。
事業用口座から敷金を支払い、原状回復費用を差し引いて、余った敷金が返還された場合の仕訳例
契約時に敷金10万円を支払い、退去時に原状回復費用4万円を差し引いた6万円が戻ってきた場合の仕訳です。敷金は事業用口座から支払い、事業用口座に返金されたとします。
日付 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
1/1 | 敷金・保証金 100,000円 | 普通預金 100,000円 | 賃貸物件の敷金 |
11/25 | 修繕費 40,000円 | 敷金・保証金 40,000円 | 賃貸物件の原状回復費用 |
11/25 | 普通預金 60,000円 | 敷金・保証金 60,000円 | 賃貸物件の敷金の返戻 |
敷金を支払ったときは、借方に勘定科目「敷金・保証金」として仕訳します。事業用口座からの支払いなので、貸方の勘定科目は「普通預金」になります。
原状回復費用を支払ったときは、借方に勘定科目「修繕費」として仕訳します。敷金からの支払いなので、貸方の勘定科目は「敷金・保証金」になります。
原状回復費用を差し引いた敷金の返戻金については、事業用口座での受け取りなので、借方は勘定科目「普通預金」として仕訳します。貸方の勘定科目は「敷金・保証金」になります。
自宅で仕事をしている場合の敷金の仕訳
自宅で仕事をしている場合でも、敷金は家事按分をせずに、全額を「敷金・保証金」として資産に計上します。
個人用口座から敷金を支払った場合の仕訳例
自宅で仕事をしていて、敷金10万円を支払った場合の仕訳です。個人用口座から支払ったとします。
日付 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
1/1 | 敷金・保証金 100,000円 | 事業主借 100,000円 | 賃貸物件の敷金 |
敷金なので、借方の勘定科目は「敷金・保証金」になります。自宅で仕事をしていても、家事按分をせずに全額を計上します。
個人用口座からの支払いなので、貸方の勘定科目は「事業主借」になります。
自宅で仕事をしていて、敷金から原状回復費用を支払い、余った敷金が返還された場合の仕訳
自宅で仕事をしている場合、退去時に敷金から差し引かれる原状回復費用は「修繕費」として家事按分をして、一部を経費として計上することができます。
原状回復費用を差し引いて返還された敷金についても仕訳に記載します。
個人用口座から敷金を支払い、原状回復費用を差し引いて、余った敷金が返還された場合の仕訳例(原状回復費用の家事按分あり)
契約時に敷金10万円を支払い、退去時に原状回復費用4万円を差し引いた6万円が戻ってきた場合の仕訳です。原状回復費用は、30%の1万2千円を家事按分して経費に計上します。敷金は個人用口座から支払い、個人用口座に返金されたとします。
日付 | 借方 | 貸方 | 摘要 |
---|---|---|---|
1/1 | 敷金・保証金 100,000円 | 事業主借 100,000円 | 賃貸物件の敷金 |
1/25 | 修繕費 12,000円 | 敷金・保証金 12,000円 | 賃貸物件の原状回復費用(按分比率30%) |
1/25 | 事業主貸 28,000円 | 敷金・保証金 28,000円 | 賃貸物件の原状回復費用(事業主負担分) |
11/25 | 事業主貸 60,000円 | 敷金・保証金 60,000円 | 賃貸物件の敷金の返戻 |
敷金を支払ったときは、借方に勘定科目「敷金・保証金」として仕訳します。個人用口座からの支払いなので、貸方の勘定科目は「事業主借」になります。
原状回復費用のうち、家事按分をした1万2千円は借方に勘定科目「修繕費」として仕訳します。敷金からの支払いなので、貸方の勘定科目は「敷金・保証金」になります。
原状回復費用のうち、家事按分をしなかった2万8千円は、事業主個人が負担する分なので借方に勘定科目「事業主貸」として仕訳します。敷金からの支払いなので、貸方の勘定科目は「敷金・保証金」になります。
原状回復費用を差し引いた敷金の返戻金については、事業主の個人用口座に返還されたので、借方に勘定科目「事業主貸」として仕訳します。貸方の勘定科目は「敷金・保証金」になります。