フリマやオークション、古本屋で不用品を売ったときの確定申告

フリマやオークション、古本屋で不用品を売った場合、確定申告は必要?

Photo Lacie Slezak via Unsplash

最近はアプリを使ってフリマやオークションで気軽に不用品を売ることができるようになりました。

他にもBOOKOFFで古本を売ったり、リサイクルショップで家電や家具を売って、収入を得ることがあります。

これらの不用品を売って得た収入の確定申告について解説します。

不用品を売った収入は確定申告の必要なし

家にある不用品を売って得た収入は、「非課税」となります。

そのため、確定申告の必要はありません。

確定申告の際には、不用品を売って得た副収入については、一切気にしなくて大丈夫です。

他の収入を申告したり、還付を受けるために確定申告をする際にも、不用品を売った収入は非課税なので、申告内容に含める必要はありません。

ただし、こんな場合は課税対象となるので注意が必要

売る品物を仕入れている場合

家にある不用品を売った場合は非課税ですが、売る品物を仕入れて売却している場合は、課税対象となります。

例えば、リサイクルショップでブランド品のお皿が安く売られているのを見つけて、それを買ってフリマに出品して収入を得た場合、これは不用品ではないので課税対象になります。

これらの収入は「雑所得」扱いとなります。

ハンドメイド商品を売った場合

アクセサリーや洋服など、ハンドメイドの商品を売却した場合は、課税対象になります。

これらの収入は「雑所得」扱いとなります。

贅沢品で、1つの売却益が30万円を超える場合

骨董品や絵画、美術品、宝石などの贅沢品で、1つの売却益が30万円を超える場合は、課税対象になります。

これらの収入は「譲渡所得」扱いとなります。

贅沢品でも、売却益が30万円以下の場合は課税対象になりません。

贅沢品が対象なので、車や家具、家電は対象外

1つ目のポイントは、「贅沢品」であるという点です。

ここで言う贅沢品とは、骨董品や絵画、美術品、宝石などのことです。

具体的には法律で定められており、「貴石、半貴石、貴金属、真珠及びこれらの製品、べっこう製品、さんご製品、こはく製品、ぞうげ製品並びに七宝製品、書画、こつとう及び美術工芸品」が該当します。

要は、「開運!なんでも鑑定団」に出てくるような品物をイメージすればOKです。

ブランドバッグやコレクターアイテム(例えば、廃盤のレコードなど)も30万円を越えると贅沢品とみなされることがあります。

車や家具、家電などは「生活用動産」と呼ばれ、贅沢品には含まれません。なので、中古車や、家にある家具や家電を売却して得た収入は、例え30万円を超えても非課税となり、確定申告の必要はありません。他の理由で確定申告をする際も、これらの収入を申告内容に含める必要はありません。

合計ではなく、1つの売却益が30万円を超える場合

2つ目のポイントは、「1つの売却益」という点です。

複数の品物を売却しても、1つ1つの売却益が30万円以下ならば、課税対象にはなりません。

単体で売却益が30万円を超える品物だけが課税対象になります。

購入したときの金額や売却の手数料は差し引くことができる

3つ目のポイントは、「売却益」という点です。売却の際に必要となった経費、出品料や手数料、輸送料は、売却金額から差し引くことができます。さらに、その品物を購入したときの費用も差し引くことができます。

例えば、数年前に11万円で購入した絵画を、Yahoo!オークションで42万円で売却した場合、差額は31万円です。出品料や手数料、輸送料が2万円かかった場合、売却益は、31万円から2万円を引いた29万円になります。この場合は、売却益が29万円なので、確定申告の必要はありません。

もう一つ例を見てみましょう。家に長年あった骨董品の陶器を、近所の骨董品店に持ち込んだら31万円で売れました。古くから家にある陶器で、いくらで買ったのかは分かりません。また、売却時に手数料はかかっていません。この場合は、売却益の31万円から差し引けるものがないので、課税対象になります。

フリマや骨董商で高額の品物を売却するときは、30万円をちょっと超えるくらいならば、税金のことを考えると30万円以下で売却したほうがお得な場合があるので注意しましょう。